Miyu Kurihara - Ceramic artist

Miyu Kurihara - Ceramic artist

Miyu - 彼女とは10代からの友人で、ふと、わたしたちいい年になったなあ、と感じてしまう。

彼女は現在ロンドンで活躍する、陶芸作家となったけれど、15年の間で彼女の芯は10代の頃から驚くほど何も変わっていない。

 

 


 

 

ー ロンドンに住んでどのくらいになるのだっけ?

今6年目かな。

 

ー みゆは、いつも何事もさらっと簡単そうに話すけど、結構それって他の人からすると、簡単じゃなかったり、底力というか、根性があるんだなって感じる場面がたくさんある。

自分の性格と、陶芸家という性質について考えたことはある?

 

うーん...私は、もともと大学や大学院ではテキスタイルを主に学んでいて、陶芸に関しては周りで陶芸をやっている方々に教えてもらったり、youtubeやgoogleで情報を調べて、作りながら学んでいっている感じだから、結構自己流な部分も多くて「陶芸家」と言って良いのか分からないけど...どちらも「工芸(craft)」なので共通点はすごくあって。

あくまでも私自身の解釈だけど、クラフトは本当に根気が必要な仕事だと思っていて、コツコツと、単調な作業をルーティーンワークとして毎日繰り返し行って、1年経った時くらいに作品を見比べると、線がきれいになったな、とか、歪みが少し取れたな、とか。自分だけがわかるような小さな進歩を繰り返していくことがすごく大切な仕事だと思う。決して派手(?)な仕事ではないし、地道な作業も多いけど、そういう仕事が結構自分の性格にあっていたのかな、とは思う。

もともとあまり論理的に物事を考えて、効率的に要領良く行動できるタイプの性格ではないし、根性があるって言ってもらえるのはちょっと意外だけど(笑)、自分の好きなことや興味があることは突き詰めていけるけど、興味のないことはびっくりする程頑張れない、0か10、みたいな性格なので、好きなことをやり続けて仕事に出来たことは本当に運も良かったし、これからも続けていけるように努力していかないと、と思ってる。

 


Miyu's studio in Wimbledon.

 

ー ロンドンにいたとき、色んなところに陶芸スタジオがあったり、アーティストが気軽に参加できるセラミックマーケットがあったり、陶芸が都市の生活に根付いている感覚があった。都会にいながら、土の感覚を身近に感じられる。それっていいよね。

何かそんなムーブメントからの、影響や刺激はあるのかな?

 

セラミックに限らず、学生や、若い作家が気軽に参加できるクラフト系のマーケットが沢山あるのは、今の活動を始めるきっかけとしてとても大きかったと思う。私は日本ではそういった展示販売はほとんどしたことがないから比較は出来ないけど、少し違うな、と思ったのは、ロンドンの大学院の卒業制作展の時に、見に来たお客さん達や職員の方が作品を購入してくれて、学校側も、“購入したい作品があれば問い合わせてください”というアナウンスをしていたから他の学科の展示を見ていても売約済の印がついていたり、作者が学生だろうが素人だろうが、気に入ったものは買う、みたいな感覚で、それを楽しみに毎年展示を見に来ているお客さんがいるような文化があった。そいういう部分は日本の卒業制作展とだいぶ違うなと感じたし、そうやって学生の時や卒業してすぐに少しずつ作品を販売出来たことは、このまま仕事にしてみようって思えたきっかけだったと思う。

 

 

ーもう6年もイギリスに住んでいるわけだけど、みゆの作品には、日本の美意識みたいなものが行き届いているように思う。

逆にイギリスの文化からの影響を受けたことは何かあった?

 

私は日本や中国、韓国、インドなどの古典的なアジアの工芸品の技術は本当にすごいと思っていて、British museumやV&A museumにある古典作品を見るたびに影響を受けている気がする。

けれど、やっぱり実際に販売して、生きていくためには売れるものを作らないといけないから、イギリスで活動していく中で自然とこちらの文化に影響を受けて作品も寄り添って行く部分があると思う。活動拠点にする国によって興味を持ってもらえる作品は少しずつ違うというのは感じていて、展示や販売を繰り返してく中でイギリスではどういうものにみんなが興味を持っているのかがだんだん分かってきて、自分が作りたいものとの兼ね合いで色々と試行错誤しながら制作している感じかな。

 

ー みゆにシャツを着てもらえてとても嬉しかったんだ。ワークウェアとしてもとても似合っていた。何か、シャツを着た時に感じたことがもしあれば教えて欲しいな。

 

とにかく、10代の時から知っている友人のシャツを着て、ロンドンでこうして写真を撮ってもらえたのが感慨深かった!笑 普段一人で制作している時はすごく適当な作業着を着てて、でもよく考えてみれば一年の中で一番長い時間着ているのが作業着だから、こうやって素敵な服をワークウェアとして着るのもいいなって思えた。

 

 

ー パンデミックの状況でとても大変な中だけど、もし今後のプランがもしあれば、ぜひ教えて欲しい。

2020年は本当に結構コロナにふり回されたな、という印象だけど、パンデミックの中でもお店への納品やオンラインでの展示や販売が出来て制作を続けられたことはすごく幸運なことだったと思う。

けれど、やっぱりフィジカルな展示会は全て中止になってしまってお客さんの反応を直接見ることもなく、展示空間を作ることもなかったのは達成感を感じづらかった。2021年も、展示会や個展のプランはあるけどどうなるか分からないな、っていうのが正直な気持ちだけど、作品のオーダーがあってもなくても、作り続けることが大切だと思っていて、今後はもう少し大きい作品や、テキスタイル作品も作っていきたいという気持ちもあるし、できるだけ、いつも通りの生活を心がけて、手を動かし続けたいと思う。

 

 

インタビューをした後だけど、そこにはやっぱり10代の頃から変わらない素直で強いみゆがいた。

また15年後に、お互い人生半ばくらいになっても、やっぱり変わらないね!

なんて言い合っている絵が浮かんでくるようだ。

 

 

 

 



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